仙台空港鉄道 工事状況を公開

連結間近 新アクセス「仙台空港鉄道」工事状況を公開

 来年3月に開業する「仙台空港鉄道」(名取―仙台空港)の工事現場が8日、報道関係者に公開された。高架橋やトンネル、駅の土木工事は完了し、レールも全区間で設置が終了。15日には工事の節目となるレール締結式を行い、今後は駅の内装や信号通信設備、電気設備などの工事が急ピッチで進む。
 西の起点となるJR東北線名取駅では、既存の駅施設を改良。東北線の上下線の間に割り込むように、空港に向かう高架の線路が既にできている。
 途中駅の「杜せきのした」と「美田園(みたぞの)」両駅では線路やホームが完成し、エスカレーターや駅事務室、改札口などの内装工事が盛んに行われている。
 終点の仙台空港駅は、東京ドームの屋根などにも使われているガラス繊維膜材を半円状の骨組みで支える構造。丸みを帯びた外観で、東北の稲穂や山並みをイメージした空港ターミナルビルのデザインに配慮した。
 工事は順調で、年末までには国の検査などが行われ、運営主体の第三セクター仙台空港鉄道仙台市)とJRが製造する車両が空港線に入線。年明けに乗務員の訓練運転が始まる。
 仙台空港鉄道をめぐっては、県や仙台、名取、岩沼市JR東日本などの出資で第三セクターが2000年に設立され、02年に着工した。開業後はJR東北線と直通運転し、仙台空港と仙台駅を快速約17分、各駅停車約23分で結ぶ。

◎開業前の線路を歩いてチェック/来月28日、参加者募集
 仙台空港鉄道を広く知ってもらおうと、開業前の線路を歩く「レールウォーク」が10月28日午後1時から、名取市仙台空港周辺で行われる。 
 名取市、県、空港鉄道が開業前の記念に主催する企画で、空港駅を起点に高架線路を歩く。空港滑走路の東端をくぐる地下トンネル(長さ約570メートル)を抜け、空港北側にある「臨空公園」まで約1.5キロのウオーキングを楽しむ。

河北新報 2006年9月9日]