横軽 トロッコ列車運転か?

トロッコ列車:長野・軽井沢町までの延伸、申請へ--碓氷峠交流記念財団 /群馬

 ◇特急「あさま」活用も検討--「鉄道文化むら」のトロッコ
 ◇全国初「観光・観賞」を目的に
 長野新幹線の開通で、97年に廃線となったJR信越線横川―軽井沢間(11・2キロ)の復活を目指す、安中市碓氷峠交流記念財団は11日、理事会を開き、同財団運営のテーマパークで運行するトロッコ列車の軽井沢までの延伸を事業申請することを決めた。改正鉄道事業法に基づく観光・観賞用を目的とした全国初の特定目的鉄道として、年度内に国土交通省に申請する。
 トロッコ列車は冬季を除き、同市松井田町横川の鉄道テーマパーク「碓氷峠鉄道文化むら」の園内遊具として、同パークから日帰り温泉「峠の湯」までの2・6キロを運行している。
 財団は6月、碓氷峠に全線復活を望む鉄道ファンの声に応えるため、トロッコ列車を軽井沢まで延伸させる観光鉄道特区を国に提案。同省は「特区では認められないが、現行規定で対応可能」として、00年施行の改正鉄道事業法規制緩和された「特定目的鉄道」への切り替えを求めていた。
 理事会では軽井沢まで延伸する事業申請は了承したが、軽井沢までの往復は運行時間がかかるため、現在の「峠の湯」までの運行に支障が出るとの指摘があった。このため、同財団は国の許可が下り次第、来年3月の理事会で編成車両の追加導入を検討する方針だ。
 同財団では追加導入する車両について、かつて峠越えで活躍の電気機関車EF63形を模したディーゼル車両を特別注文し、客車2両は特急「あさま」の車両活用を検討している。また、10月14日には軽井沢までデモンストレーションの試運転を行うため、今月末まで全線の点検、補修を実施するという。

毎日新聞 2006年9月12日]