東北線八戸-青森間 収支計画見直しへ

JR東北線八戸―青森間 乗客減で収支計画見直し必至

 東北新幹線新青森駅開業(2010年度予定)に伴い、並行在来線としてJRから経営分離される東北線八戸―青森間の1日当たりの乗客数が、1998年と比べ11.4%減少していることが6日、分かった。八戸―青森間を引き継ぐ第三セクター青い森鉄道八戸市)が、収支計画の見直しを迫られるのは必至だ。
 乗客数は同日の青森県議会東北新幹線対策・鉄道問題対策特別委員会で報告された。県は6月29日、需要予測の一環として駅ごとに乗降状況を見る旅客流動(OD)調査を実施。他線への乗り換えを含めた乗客数は8642人で、98年のOD調査時と比べ1115人下回った。
 減少率が高かったのは、小川原(東北町、59.2%減)、清水川(平内町、52.7%減)、陸奥市川八戸市、41.5%減)などで、「小規模駅の減少が目立つ」(吉田隆男並行在来線調整監)という。周辺の住宅地開発が進む東青森(青森市)は105.4%増と倍増した。
 現在、並行在来線目時―八戸間(25.9キロ)を運営している青い森鉄道は、実質的に年間約3億円の赤字を出す苦しい経営。県はJR東日本に鉄道資産の無償か低額による譲渡を求めている。

河北新報 2006年10月7日]