鉄道の日

鉄道の日“虎”も感謝 統合後初の「はんしんまつり」

■JR東京駅では俳句や写真展
 10月14日は「鉄道の日」。JR東京駅では俳句や写真の展示会が開催されるなど、全国で鉄道にちなんだイベントが開催された。

≪新型模型も≫
 中でも、1日に阪神、阪急両電鉄が経営統合を果たして発足した阪急阪神ホールディングス(HD)傘下の阪神電気鉄道は、西宮駅兵庫県西宮市)と石屋川車庫(神戸市東灘区)を会場に「はんしんまつり2006」と題するイベントを盛大に催。鉄道ファンや家族連れでにぎわった。
 イベントでは、特別列車「わくわくトレイン号」を初めて編成し、西宮-石屋川車庫間を往復するとともに、記念撮影会や洗車機体験など、多彩なプログラムで、マニアを喜ばせた。
 西宮駅構内では、電車模型の操縦体験や信号、行き先表示板などの操作体験でき、子供たちが真剣に取り組んでいた。さらに、建設中の西大阪線ジオラマ展示や同線を走行する予定の新型1000系の10分の1模型も展示され、来場者の注目を集めた。
 阪神電鉄ということで、虎マークのタクシー「タイガースキャブ」の展示や甲子園カレーライス、タイガースグッズなども販売。初めて設置された阪急電鉄ブースでも、阪急電鉄9000シリーズ列車のミニュチアモデルが飛ぶように売れた。
 タイガースキャブは、2年前に初めて登場以来、現在7台が阪神電車沿線の駅に配車され、阪神タイガースファンの人気を集めている。甲子園の応援にチャーターして乗り付けるファンも出ており、「家族で記念写真を撮られることも多い」と阪神タクシーの松本好央営業部長も人気の高さをアピールする。
 イベント列車のわくわくトレイン号は、西大阪線を走っている7961形4両編成の特別列車を仕立て、全国でも珍しい高架型車庫まで、抽選で選ばれた170人が往復。車庫内では、乗車したまま洗車機を通る体験や懐かしい西大阪線特急マークを付けた車両の記念撮影会も行われた。同列車の先頭には、独自デザインのマークが取り付けられ、同じデザインのバッジが乗車したファンに贈られた。「初めて企画したが予定の約3倍の申し込みがあり、はずれた方にもバッジをプレゼントすることにした」と阪神電鉄鉄道事業本部運輸部の萬(よろず)忠彦係長は、人気の高さに意を強くした様子だった。

≪まだまだ続く≫
 関西では、公営を含めて20社以上の鉄道会社が今月から11月にかけて記念イベント開催する計画で、同じ阪急阪神HD傘下の阪急電鉄大阪府摂津市正雀工場で今日15日に「秋の阪急レールウエイフェスティバル2006」と銘打ったイベントを開催。阪神電鉄も同イベントに初出展する。
 また、鉄道の日実行委員会などは、今年は6~8月に「鉄道のある風景写真」を広く一般から募集してコンテストを実施。受賞作品を国土交通省の広報誌などで紹介するほか、今月上旬にはミニSLを使ったイベント「鉄道フェスティバル」、鉄道関連の映画を集めた「鉄道映画祭2005」も開催した。
 11日からは、鉄道愛好家や鉄道利用者が作成した俳句や書、写真の展示などを展示する「交通総合文化展」が、JR東京駅で開幕(会期は17日まで)。
 川崎市宮前区で東京急行電鉄が運営する「電車とバスの博物館」でも14、15の両日にイベントを計画したほか、26日には香川県高松市で「鉄道シンポジウム」が行われる。

[フジサンケイ ビジネスアイ 2006年10月15日]