阪急と阪神 ダイヤ改正

阪急、阪神ダイヤ改正 JRに先手 夙川駅に特急停車

 1日に経営統合した阪急阪神ホールディングス(HD)は28日、阪急電鉄阪神電気鉄道ダイヤ改正を実施した。JR西日本が来春、兵庫県西宮市に開設する夙川駅(仮称)の隣接駅にそれぞれ特急を停車させるなど、ドル箱の阪神間で競合するJR西への対抗策で共同戦線を張る。阪急西宮北口駅阪神西宮駅を結ぶ初めての路線バスも運行を開始した。
 ダイヤ改正で、阪急はこれまで普通や急行しか停車しなかった夙川駅に特急と通勤特急も止まるようにした。阪神も平日の朝のラッシュ時(午前7~9時)に上りの区間特急香櫨園駅に停車。両駅から梅田までの所要時間は2~9分短縮し15~16分となった。
 JR夙川駅ができるのは両駅の中間地点。これまでJR西に乗客を奪われてきた阪急と阪神が先手を取った形だ。
 このほか、阪急は神戸線の最高速度を時速110キロから115キロに44年ぶりに引き上げ、梅田-三宮間の特急の所要時間は27分と1分早くなった。阪神も梅田発の平日の最終急行を20分繰り下げ午前0時20分発の特急に模様替えした。
 阪急西宮北口駅阪神西宮駅間では、阪急バスと阪神バスが1日に計10往復を運行。JR西ノ宮駅前を経由して14分で両駅を結ぶ。これまで両駅を直結するバスはなかったが、経営統合をきっかけに開設が決まった。

産経新聞 2006年10月28日]