トヨタ 鉄道で自動車用部品輸送

CO2削減に企業も一役 トヨタ、鉄道で部品輸送

 トヨタ自動車は30日、JR貨物、日本通運トヨタ輸送の協力を得て、鉄道を利用した同社初の自動車用部品輸送に乗り出すと発表した。輸送時間の短縮とCO2排出量の削減が目的で、11月15日から専用列車の運行を開始する。
 輸送区間は、愛知県東海市名古屋南貨物駅から岩手県盛岡市盛岡貨物ターミナル駅の約900キロ。所要時間は片道約16時間で、1日1往復運転する。年間運転日数は244日。専用列車は20両編成で、31フィートの大型コンテナ(12トン)を40個連結する。4社が共同開発したコンテナは容積率が1割アップしており、1日当たりの輸送量は10トントラック約40台分に相当する。
 トヨタによると、愛知県内のトヨタの各工場で生産したエンジンやトランスミッションなどの主要部品を盛岡貨物ターミナル駅まで鉄道で輸送し、そこから日本通運のトラックでグループの関東自動車工業岩手工場に運ぶ。復路(盛岡から名古屋)は部品を積み込む空容器を持ち帰る。
 関東自工岩手工場への部品輸送はこれまで、名古屋港から仙台港まで海上輸送し、仙台港からはトラックで運んでいた。今回の鉄道輸送により、輸送時間は現行の3日から2・5日に短縮され、CO2排出量も年間約5000トン削減できる。

[フジサンケイ ビジネスアイ 2006年10月31日]