仙台空港アクセス鉄道 開業日決定

仙台空港アクセス鉄道 来年3月18日開業

 東北で初めて空港と市街地を鉄道で直結する「仙台空港アクセス線」(仙台空港―JR仙台駅)を運行する宮城県第三セクター仙台空港鉄道名取市)は4日までに、開業日を2007年3月18日とする方針を固めた。仙台圏で新線の開業は、JR仙石線の地下化に伴う仙台―あおば通間(2000年3月)の開業以来、7年ぶり。
 仙台空港鉄道仙台空港―名取間7.1キロの新線。名取―仙台間10.4キロはJR東北線と相互乗り入れし、直通運転を行う。所要時間は快速約17分、各駅停車約23分の見込み。約40分かかっている現行のバス利用に比べ、ほぼ半分に時間短縮される。新幹線との乗り継ぎで、北は一関市、南は福島市仙台空港1時間圏に入る。
 仙台空港―仙台間の運賃は630円(うち仙台空港鉄道400円、JR230円)とする方向で調整している。鉄道の開業と同時に市内アクセスに参入する民間バス会社は800円での運行を計画。ホテルや高速バスとの連携が売り物のバスに対し、鉄道は速達性と定時性に加え、安さを強みに利用拡大を図る。
 仙台空港鉄道区間の途中駅は「杜せきのした」、「美田園」の2駅。杜せきのした駅前では、東北最大級の大型商業施設「ダイヤモンドシティ・エアリ」が鉄道開業と同時のグランドオープンを予定する。美田園駅周辺でも物産交流施設「みちのく・三陸だてもん市場」や教育関係施設などの立地が計画されている。
 仙台空港鉄道は2002年12月着工。建設費は349億円。黒字転換は30年目を見込む。山形県仙山線経由で仙台空港―山形間の直通運転を要望している。

河北新報 2006年12月5日]