島原鉄道「南線」 廃止か?

島原鉄道南島原加津佐の「南線」、廃止の意向 来春、利用客減で /長崎

 諫早市南島原市を結ぶ島原鉄道(本社・島原市)が、来年度いっぱいで南島原駅島原市)―加津佐駅南島原市)間の「南線」36・2キロを廃止する意向を沿線自治体に伝えていたことが分かった。
 関係者によると昨年11月、同社の役員らが各市長を訪ね「1年後の廃止」の意思を伝えた。取締役の一人によると役員会での決定はまだという。
 島原鉄道普賢岳災害で線路が寸断され、災害復旧費などがかさんだことから91年度から赤字に転落。利用客は90年の263万人をピークに昨年度は210万人まで落ち込み、累積赤字は6億3875万円に増加。特に利用客の27%を占める南線の利用客の大半は高校生が占め、通学時間帯以外は乗客もまばらで赤字の大きな要因となっていた。
 路線廃止には1年前までに国土交通相への申請が必要。吉岡庭二郎・島原市長は「(1駅下った)島原外港駅まで結んでほしい」と要望している。同社は「廃止する、しないを含めて検討中」とコメントした。

毎日新聞 2007年1月30日]