南阿蘇鉄道 DMV実証実験

線路と道路 両方走れるDMV 南阿蘇鉄道で実証実験

 熊本県阿蘇村と同県高森町を結ぶ第三セクター南阿蘇鉄道」に、線路と道路両方を走行できる車両「デュアル・モード・ビークル」(DMV)の導入を目指す同県DMV導入実証実験協議会の初会合が16日、南阿蘇村であり、来年1‐3月をめどにDMVを実際に走らせる実証実験を行うことを決めた。
 DMVは、車両に付いた鉄輪とゴムタイヤを切り替えることで、線路と道路の両方を走行できる。駅から道路に進入し、路線バスのように運行する点が特徴。JR北海道が4月から、試験的営業運行を始めている。
 熊本県では南阿蘇鉄道の駅と阿蘇の観光地を結んで地域活性化につなげようと、県や沿線自治体が昨年から検討委を立ち上げ、議論してきた。同協議会では今月中に、JR北海道DMV技術者を招いて現地調査を行い、実証実験前の検討課題の洗い出しを行う。
 この日の会議終了後、委員らは鉄輪とタイヤの切り替え予定地点などを視察。会長を務める渡辺千賀恵・九州東海大教授は「関係団体が連携よく取り組んで、実験を成功させたい」と話した。

西日本新聞 2007年5月17日]