N700系 運転開始

新幹線新時代 「N700系」営業運転

 JR東海と西日本が共同開発した東海道・山陽新幹線の新型車両「N700系」が1日、営業運転を開始した。品川、名古屋、新大阪の各駅では出発式が開かれ、多くの鉄道ファンが詰め掛けた。同路線への新型導入は8年ぶりで、同日のダイヤ改正に伴い1日に上下で計8本を運転。2007年度中に30本以上に増やす。
 N700系は、空気バネで車体を傾け、東海道区間のカーブを減速せずに走行できる。東京-大阪間の所要時間は従来より5分短縮の2時間25分。喫煙ルームを設置し全席禁煙としたほか、車両の連結部分をほろで覆いデッキの騒音を低減するなど、車内の快適性も実現している。
 午前6時品川発博多行きの一番列車「のぞみ99」号の出発式に臨んだ松本正之JR東海社長は、「最高の技術で作り上げた最高水準の車両。技術陣が総力を挙げた結果、新しい時代が来た」とあいさつ。日曜日の早朝という時間にもかかわらず、満席に近い約1130人を乗せた「のぞみ99号」は、ホームに集まった家族連れや鉄道ファンらに見送られて定刻通りに滑り出した。

[フジサンケイ ビジネスアイ 2007年7月2日]