リニア中央新幹線 始発駅は東京か品川

JR東海リニア中央新幹線計画、始発は品川か東京

 JR東海松本正之社長は、毎日新聞のインタビューに応じ、25年の開業を目指すリニア中央新幹線の始発駅を、品川駅か東京駅にする考えを明らかにした。また、停車駅の少ない東海道新幹線の「のぞみ」型の運行は原則としてリニアに全面移行し、新幹線とのすみ分けを明確にする方針も示した。
 リニア始発駅の候補は、東海道新幹線と接続する東京、品川、新横浜の3駅。松本社長は「乗客が、近場は新幹線、遠方はリニアと選択できるようにするのが大事」と述べ、乗降客数が圧倒的に多く、広い地域からの利用が見込まれる品川、東京両駅に絞って検討していく意向を示した。
 建設費約5兆円は「年4000億円のキャッシュフローがあり、このうち2000億円を15年間投資する。残り2兆円は借り入れる」と説明。今後、ルート周辺自治体から設置要望が相次ぐとみられる中間駅について「高速輸送が犠牲にならないのが前提。あまり近い間隔では置けない」と、ごく少数にとどめる方針を示唆した。
 運行形態は数分に1本の多頻度運行を想定し「のぞみタイプはほとんどすべてリニアに移す。東海道新幹線は停車駅の組み合わせを多様化したひかりを運行し、通勤、通学利用などの新たな需要を発掘する」と話した。

毎日新聞 2008年3月6日]