平成筑豊鉄道 駅・車両の命名権販売へ

平成筑豊鉄道 駅命名権など販売へ

 福岡県筑豊、京築地区を運行する第三セクター平成筑豊鉄道」(本社・同県福智町)は27日、全35駅と車両5両の施設命名権ネーミングライツ)を7月から販売すると発表した。九州の鉄道では初の試み。同社は07年度まで4期連続の赤字で、増収策の一環。
 販売額は乗降客最多の直方駅直方市)を年間500万円とし、他の34駅は乗降客数に応じて減額する。企業名もOKだが、現駅名に結合させる形にする方針。車両は5両とも昨年導入した新型「なのはな号」で、こちらは名前を変更する形になる。内装を含む全面ラッピング権をつけ、年間300万円。改装費は命名主の負担。
 同社は13年連続で利用客が減り、昨年度は過去最低の202万人と経営難が続く。昨年8月には沿線住民10万世帯に「1回でもいいから乗ってみて」とチラシを各戸配布するなど、あの手この手のPR策を続けてきた。
 出島静吾専務は命名権販売に「正直『ここまでやるか』とも思ったが、何とか立て直しの目玉になるよう期待して踏み切った」と話している。問い合わせは同社(0947・22・1000)。

毎日新聞 2008年6月28日]