仙台の東北学院中・高校跡地 外資系ホテル核に開発

 学校法人東北学院仙台市青葉区)は28日の理事会と評議員会で、東北学院中学・高校跡地(青葉区一番町、1万6645平方メートル)を大手デベロッパーの森トラスト(東京)に売却することを承認、正式決定した。価格交渉を経て、11月中に売買契約を結ぶ見通し。
 森トラスト外資系ホテルを核に、オフィス賃貸や住宅、文化ホールなどの複合施設を建設する方針で、来年にも工事に着手する。総事業費は200億―300億円と見込まれ、東北でも有数の大規模開発となる。
 理事会終了後、法人の関根正行常任理事は森トラストへの売却を決めた理由について「複数の企業から購入の打診を受けたが、いずれも部分開発。森トラストは一括購入し、景観にも配慮した開発を進める意向を示してくれた」と語った。
 森トラストの吉田武・専務取締役ビル事業本部長は河北新報社の取材に対し「開発にはいろいろな案があり、最終決定に至っていない。2、3棟のビルを建てることになるだろう」と説明。「取り組みたいのは外資系ホテルの誘致。仙台ほどの規模の都市で、外資系がないのは珍しい」と述べ、ホテルを中核に集客を図る考えを示した。
 同社は東京・汐留に建設した高層ビルにヒルトングループの最高級ホテル「コンラッド東京」を誘致するなど、ホテル事業を強化している。

河北新報 2005年10月29日]