羽越線運転再開

JR羽越線 鶴岡―酒田間、営業運転を再開

死者5人、重軽傷者32人を出した山形県庄内町羽越線特急転覆事故で、JR東日本は19日、不通となっていた鶴岡―酒田間の営業運転を再開した。昨年12月25日の事故から25日ぶりに通常ダイヤに戻り、全線で運行が可能になった。
再開後の一番列車となった特急いなほ2号は午前5時42分、新潟へ向けて定刻通りに酒田駅を出発。約8分後に脱線現場付近に差し掛かり、事故後の防風対策に基づき時速45キロで徐行した。
現場では事故当時を思い起こさせる地吹雪の中、JR社員らがあらためて黙とうし、列車の通過を見守った。JR東日本現地対策本部長の小倉雅彦常務は「現段階で取り得る限りの安全対策を講じた。運行再開を望む地域の声に応えられ、ホッとするとともに責任の重さを痛感している」と語った。
羽越線の不通区間が解消したことで、代行バスで不便を強いられてきた沿線の高校生らも生活のリズムを取り戻した。
付近は防風柵が設置されるまでの間、45キロの徐行運転となり、所要時間が3分程度長くなる。JRは徐行のほか、風による規制を早めに行うなどし安全運行に努めていく。
一方、山形県警国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は突風が主要な原因との見方を強め、事故当時の気象や運行状況の分析を進めている。

河北新報 2006年1月19日]


約1ヶ月ぶりにやっと運転が再開されました。