JR東海完全民営化

JR東海全株、機構が売却 3社、完全民営化

 旧国鉄清算事業を担う鉄道建設・運輸施設整備支援機構(旧鉄建公団)は五日、保有するJR東海の全株式二十八万六千七十一株を売却したと発表した。すでに全株売却されたJR東日本JR西日本に続き、JR上場三社の完全民営化が実現した。
 JR東海が五日朝、東京証券取引所で自己株式を取得し、機構の売却が完了した。売却価格は一株当たり百十五万円。売却収入は約三千二百八十九億円で、旧国鉄職員の年金支払いなどの財源にあてられる。
 JR東海株の売り出しは平成九年に始まったが、今回は好調な株式相場を反映し、最も高い価格での売却となった。JR東は十四年、JR西は十六年に全株が売却された。
 国鉄改革から二十年を経て、JR上場三社は名実ともに完全民営化を実現したことになる。
 ただ、JR北海道、JR四国、JR九州、JR貨物の四社は、新幹線などのドル箱路線がなく、依然経営環境は厳しい。北海道、四国、九州の三社はいまだに「経営安定基金」で収益を補填(ほてん)する状況で、上場や株式の放出はめどが立っていない。
 一方、上場三社も人口減少時代で鉄道収入に頼らぬビジネスモデルの構築が急務。私鉄各社が百貨店やホテルなど保有資産を活用したサービスを強化する中、民営化による効率経営重視で資産活用や多角化が遅れた。今後、JR東の「駅ナカ」事業や電子マネー「スイカ」など、成長性の高い非鉄道事業をいかに育てるかがカギになる。

産経新聞 2006年4月6日]


JR東海も完全民営化をしました。
JR東日本が完全民営化をしたときは、
JR東日本パス」という「土・日きっぷ」のエリアが
JR東日本全線になったような記念きっぷが発売され、
旅行したものですが、東海はそういうきっぷは発売されるのでしょうか?