元神岡鉄道 奥飛騨温泉口駅前の機関車撤去

神岡鉄道の“シンボル”を解体撤去 奥飛騨温泉口駅前の機関車

 昨年廃線となった飛騨市神岡町第三セクター神岡鉄道」で、終点の奥飛騨温泉口駅前に飾られていたディーゼル機関車が1日、解体され撤去された。
 「KM-DE101」という型式で、JR四国で使われた後、1991年に神岡鉄道が購入し、96年まで硫酸タンク車のけん引に使った。老朽化で使わなくなったが、2002年に奥飛騨温泉口駅舎を新築した際、駅舎前の広場にオブジェとして設置。最近は同鉄道のシンボルのように親しまれていた。
 神岡鉄道が、観光鉄道としての運行再開を目指している飛騨市と処分方法を協議したが、市が不要と判断した。廃線間際まで使っていた車両「おくひだ2号」とともに金沢市のJR貨物北陸ロジステッィク社に譲渡。解体、撤去費を差し引き、くず鉄として無償で引き取られる。
 同社職員は「徐々に資産が整理されていくのを感じる」と寂しそうに見つめていた。飛騨市には「おくひだ1号」と、別のディーゼル機関車を譲渡する予定で、運行再開が実現すれば、これらの車両を走行させたり、展示する可能性があるという。

中日新聞 2007年2月2日]