都営浅草線 10時間半不通

浅草線10時間半不通 ケーブル発煙 15万人に影響

 都営地下鉄浅草線西馬込押上駅)は8日、港区高輪の泉岳寺駅構内で送電線ケーブルから発煙する事故があり、車両故障も重なったことから、午前5時の始発から約10時間半にわたり全線で不通となった。また、京浜急行線への乗り入れ区間泉岳寺-品川駅間)は終日不通となった。9日は始発から京急線の乗り入れを含む全線で通常運転が行われる見通し。
 都交通局などによると、同日午前5時ごろ、泉岳寺駅構内で、架線に電力を供給するケーブルから煙が出ているのを駅員が発見し消防に通報した。すぐに消し止めけが人はなかったが、送電が停止し始発から全線で運転見合わせとなった。夜間の保守作業でケーブルを傷つけ通電時にショートした可能性があるという。
 ケーブルを交換し同10時52分、京急乗り入れ区間を除く本線は一時仮復旧したが、送電がストップしたことが原因とみられる車両故障三田駅構内で発生。このため運転再開は午後3時40分までずれ込んだ。一方、泉岳寺-品川駅間は終日運転がストップし夜間まで復旧作業が行われた。
 都交通局によると、この事故で544本以上が運休し約15万4000人の足に影響が出た。午後になって日本橋駅を訪れた男性(77)は「まだ運転を再開していないとは思わなかった」と驚いた様子で話していた。

産経新聞 2007年7月9日]