大雨&強風 ダイヤ乱れる

大荒れ天候 雨と風吹き荒れる 関東の朝、交通乱れ

 未明からの大雨と強風が首都圏のラッシュ時を直撃、JR207本が運休し約43万人に影響が出た。気象庁によると、本州太平洋側を発達しながら北東に進む低気圧の影響で、20日正午までの24時間降水量は、静岡県伊豆市で246ミリ、神奈川県小田原市で160ミリ、北茨城市で155.5ミリを記録した。JR東海道線、京葉線などで一時運転を見合わせ、駅には通勤客らがあふれかえった。
 気象庁によると、東日本から北日本の太平洋側を中心に、20日夜にかけて雷を伴った1時間30~50ミリの大雨が降る恐れがある。関東と北日本の太平洋側は風も強まり、最大瞬間風速は千葉県銚子市で29.2メートル、横浜市で25メートルを観測した。低気圧は20日夜には北海道付近に進む見込みで、21日午前6時までの24時間雨量は多い所で、北海道200ミリ、東北太平洋側・関東甲信120ミリ、東海80ミリと予想される。
 大荒れの天候のため、首都圏の鉄道、船舶で運休や遅れが出たほか、航空便も国内、国際線で欠航やダイヤの乱れが相次いだ。
 JR京葉線は午前7時40分ごろから東京-蘇我間全線で約2時間半運転を見合わせ、12万5000人に影響。東海道線京浜東北線が同20分ごろから全線で約1時間運転を見合わせ、その後も1時間以上の遅れが出た。このほか、武蔵野線も一時全線で運転を見合わせた。総武、内房、成田、久留里各線でも一部区間で運休した。小田急電鉄は同8時ごろから特急「ロマンスカー」を運休。京王電鉄東京メトロ東西線などでも遅れが出た。
 空の便では、全日空が羽田-大島と羽田-八丈島の往復計4便と釧路-丘珠便が欠航。日本航空の中部-仙台の往復2便も欠航した。成田空港では、インド・ムンバイ発の全日空944便など旅客機11便と貨物機3便の計14便(正午現在)が着陸できず、羽田、中部、関西、新潟の4空港に代替着陸した。
 船舶では東海汽船が東京・竹芝桟橋から伊豆諸島に向かう高速船など8便の欠航を決めたほか、東京湾フェリー久里浜港(神奈川県横須賀市)と金谷港(千葉県富津市)を結ぶフェリーで午前の14便を欠航。また東京湾アクアラインは強風で、午前10時から一部区間通行止めとなった。

毎日新聞 2008年5月20日]