松浦鉄道 ICカード導入検討

松浦鉄道 ICカード導入検討 西肥バスやJRと 相互利用視野に

 佐世保市佐賀県有田町を結ぶ第三セクター松浦鉄道(MR、佐世保市)は、全国の鉄道やバスで広がっているICカード型乗車券導入の検討に入った。本年度中に導入コストの試算などを進め、実現のめどが立てば、既に路線バスなどにICカードを取り入れている西肥自動車佐世保市)や、来春に導入を予定するJR九州などに相互利用を申し入れる方針だ。
 ICカード型乗車券は、改札機の読み取り部に接触させるだけで自動的に運賃精算ができるほか、提携商業施設で電子マネーとしても使うことができる。
 九州では、JR九州西日本鉄道(福岡市)、福岡市交通局が2010年春からICカードの相互利用化を決めたほか、長崎県内でも西肥自動車などバス会社6社と長崎電気軌道長崎市)がICカードの共通化を図っている。
 MRは本年度中にICカード導入による費用対効果を見極めるとともに、相互利用の前提となるバスや列車との接続駅・停留所など、営業ルートの調整を関係機関と進める予定。
 ICカードの相互利用構想について、MRと競合路線が多い西肥自動車は「具体的な協議はこれからなので不透明な部分が多いが、公共交通の利便性向上につながる連携は深めていきたい」。JR九州長崎支社は「現時点では正式に申し入れを受けておらずコメントできない」としている。

西日本新聞 2008年6月6日]