PASMO きのうスタート

パスモきょうスタート 首都圏鉄道・バス、一枚で乗降OK

 鉄道用ICカード乗車券、PASMOパスモ)のサービスが18日から始まる。JR東日本が発行するSuica(スイカ)との相互利用が可能で、首都圏で1600駅を超える鉄道が1枚のカードで乗車できるようになる。私鉄各社はパスモ電子マネー機能にも注目し、駅構内の店舗などの決済に使ってもらおうと態勢整備を急いでいる。平成13年のスイカ導入から6年。鉄道用ICカードは新たな時代を迎える。
 パスモはスイカと同じ仕組みを使った鉄道用ICカード。改札機にかざすだけで乗り降りできるほか、電子マネーとしても利用できる。現在はJR東や東京モノレールなど首都圏を中心に528駅で利用されているが、18日から私鉄23社、バス31社が加わる。これに伴い、駅では1683駅が1枚のカードで乗降できるようになり、相互利用で先行した関西圏をしのぐ、国内最大の相互利用ネットワークとなる。
 パスモを運営するPASMO協議会によると、クレジットカードで自動入金するオートチャージサービスは、事前申し込みが18万枚を突破。JR東が昨年10月に始めたスイカオートチャージ会員(約16万人)を上回る規模で19年度中に約500万枚としている目標に向けて好調な滑り出しをみせている。
 私鉄各社では乗車券としての利用に加え、駅構内の売店や商業施設、グループ施設での電子マネー機能に対応した受け入れ態勢も進めている。
 電子マネー機能に対応するのは首都圏の大手私鉄、地下鉄のうち7社。とくに京浜急行電鉄は、沿線71駅で電子マネーに対応し、18日から駅売店や飲食店126店舗のほか、スーパーや駅前駐車場など計577カ所で電子マネーサービスを始める。今年9月までに1000店に拡大して「沿線の利便性向上につなげたい」(同社)と話す。
 一方、東急電鉄は19年度中に加盟店を500~600店に拡大、西武鉄道も19年度中に店舗・施設など600カ所に拡大する方針。18日時点では、7社合計で店舗700店、自販機など600台の計1300カ所でパスモ電子マネー利用が可能だが、1年後には各社合計で5000店を超える見通しだ。

産経新聞 2007年3月18日]